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評論家になった気分で

懐かしいアニメのDVDを見ました。
『るろうに剣心 追憶編』
これの特別版を中古で手に入れまして、しばらく積んであったのですが夕べ見ることができました。

軽く内容をば。完全に主観に立った書き込みです。異論は各自の脳内でw

位置としては本編、つまりテレビ放映版の前にあたります。
剣心が幼いころの強烈な体験から始まり飛天御剣流の師匠である比古清十郎との出会い、そして剣心と名づけてもらうところがオープニングです。
最初から相当に血なまぐさいシーンの連続。テレビ放映版のイメージで見ると引いてしまう人もいるかもしれません。
そして舞台は幕末の京都。
緋村剣心、別名「人斬り抜刀斎」と恐れられる暗殺者となった剣心は、ひょんなことから運命の出会いをします。
その相手は雪代巴。美しいが蔭のある女性です。実はこの巴は剣心を仇と狙っているのです。なぜかは実際に見ることをお勧めします。
そのために彼女はある組織の手先となって剣心に近づいてきたのでした。
歴史にもある池田屋事件。これをきっかけに剣心と巴は京都を逃れます。大津郊外の一軒家で追っ手から逃れるために偽りのめをととして生活を始めます。
当然のことながらぎごちないふたりの生活。しかし時間が経つにつれ、お互いに心をわずかに開き始めます。
これを強く感じるシーンがあります。
どうしても刀を抱えたままでないと眠ることができない剣心。巴は気遣って上掛けをかけ、さらに自分が羽織っていた着物を着せます。それでも剣心は目を覚ましません。
京都の宿屋で巴が同じことをしたとき、剣心はがばっと起き上がって刀を巴の喉元に突きつけました。
このあたり、かなり剣心が変わったんだなと感じるシーンでした。
この作品は時間の流れ、使い方が非常にうまいと思います。
人斬りのシーンは物凄い速さで流れ、剣心と巴の生活のシーンではゆっくりゆっくり時が流れます。声優さんのうまさでもあるのかな。岩男さんはともかく、涼風さんのうまさを改めて感じました。ささやく程度の声、ゆっくりとした口調。ほんとふたりともうまい。
そしてラストの壮絶な戦いへ。判っていても、あの結末はやはり泣けました。
巴を操る組織の親玉のセリフが長くてしつこかなとちょっと思いましたが、ここは脚本や監督のこだわりだったようですね。
個人的には「流れでそこらは察しろよ」でもよかったような気もします。歴史の裏舞台の説明はわたしは不要に思えました。
巴の最後のセリフ。
「ごめんなさい・・・」
これ、誰に向けてどういう意味で言ったセリフなんでしょうね。
とてもとても深い意味を含んだひと言のような気がします。
単に傷を負わせたことを剣心に詫びた言葉なのか。
自分を守ると言ってくれた剣心を裏切り続けていたことを詫びた言葉なのか。
敵討ちができなかったことを亡くなった婚約者に詫びた言葉なのか。
かつて剣心がつけられた頬の傷、恨みが深くいつまでも治らない傷。これを止めるために巴は剣心の頬に刀を当てたのかもしれません。結果、剣心の頬の傷は残りますが出血はしなくなります。
その行為に対する婚約者への詫びの言葉なのか。
それとも二人の男を愛してしまったためにその二人に対する詫びの言葉なのか。
全部こめられた言葉、なのかな。重く深いひと言です。
巴の背負っていたすべてを自ら背負う覚悟を決めた剣心。
戊辰戦争へ突入していく歴史。その中で修羅のごとく人を斬り続ける剣心。
すべてが終わったとき、剣心は歴史の舞台から姿を消します。
ラストシーン、かつて比古清十郎と剣心の出会いの場。
新しい墓がひとつ増えています。そこには巴が愛用していた青いショールがかけられていました。

切ない悲しい物語です。
ですが、このシリーズをもし見ることがあるのなら、この追憶編から見ることを強くお勧めします。
これを見ることで本編といろいろなことがリンクすると思いますよ。

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